松岡 靖浩
Yasuhiro Matsuoka
正直なところ会社ぐるみで手を変え品を変え、
とやられたらバレないかもしれないですね。
粉飾決算する場合のほとんどは「銀行融資」で見栄えよくするためですよね。
1つ言っておきますが、税金の滞納があると「国税徴収法」の関係でなかなか融資は
厳しいですよ。
たまにあるのは税金、社会保険の滞納が結構あるのに、銀行に見栄えよくするために
粉飾しているケースです。これは全くもって本末転倒です。
では私がノンバンクで粉飾かどうか?どこを見ているか簡単にお話したいと思います。
過去3年間を比較した粗利益率はまず確認します。
同じ商売の形態であればほぼほぼ粗利益率は変わっても2~3%位です。
これが5%以上変わると何で変わるの?と疑問を持ちます。
その理由が分かれば問題ないです。
例えばPB商品企画開発して販売した、輸入商品で円高に振れて安く仕入れられる
ようになった、など。
ただここで1つ。PB商品を企画開発した場合には研究開発費なり、認知させるために
広告宣伝費、販売促進費なりが通常増えるはず。この辺もヒヤリングされます。
一番多いですよね、粉飾決算の場合の在庫の水増し。
当然、粗利益率にも影響するのですが、一番大事なのは不良在庫をそのまま計上していること。全く売り物にならないものがそのまま在庫リストにのっています。
この場合にはここ3年間の在庫リストをもらい、金額が変わっていないものは不良在庫だと思った方がいいですね。
これも多いですよね。一番多いのは不良債権の放置と無い会社への請求。
チェックするときは金額の多い会社は帝国データバンクや東京商工リサーチで調べ
られると思って下さい。
昔、ある会社がコピー機のリースの申請をした際に決算書を提出しました。そしたら
ノンバンクより売掛額の多い1、2番の会社はすでに存在していない、と言われリースを断られたことがありました。
これもバレると思った方がいいですね。
これはよく建設業で見受けられます。
土建は通常、着手金、中間金、そして完成時に残金、というのが多いです。
つまり着手金や中間金など工事が完成していない段階で全て売上をたててしまいます。
ないしは売上計上すると消費税の納税が増えるので、仕掛現場を過剰にたてることが
たまに見受けられます。
この場合には外注費、材料費の請求書を精査して、売上と原価がおかしくないか?
を確認していくことになります。
これは費用になりえるものをあえて費用計上しません。帳簿上は社外流出してしまっ
いるので役員貸付金にしています。
この場合には役員貸付金の増加理由と元帳の確認をして領収書との付け合わせをして
役員貸付金が増えた理由を確認します。
たまに見かけます。減価償却費の未計上。
ただこれは正直すぐに粉飾だとわかるので、辞めた方がいいですね。
金融機関の見栄えもすごく悪いです。
社会保険は損益計算書上「法定福利費」という科目になります。
法定福利費は、役員報酬+給料+賞与のおおよそ15%位になります。
この金額よりはるかに少ない場合には滞納があるかな?未払計上していないな
という見方をします。その時は納付書ないしは自動振替の場合には通帳を見せて下さいとなります。
以上です。何か参考になればと思います。
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